自分が写真家だと言うと、
「何を撮っているの?」
と聞かれることは
当然ながら多いです。
私の写真とは
「私が個人的・勝手に美だと感じる瞬間」
を捕らえ残す手段であり、
これは作品であり商品でもあります。
そして被写体に人が選ばれることは
ほとんどない。。。

しかし例外はあるんですよ。
それは自分の子供が絡んでくるとき。
そう、アメタリアンの私も母ちゃんなのであります。
自分の子供や彼らのチームメイトには
めちゃくちゃ弱い(笑)
彼らのリクエストは
なんだって答えてあげちゃいたい❤

時々チームメイトの親御さんに言われるリクエストで
「ダメなのはフォトショップでどうにか恰好良くして!」
というものがあるんです。
なぜでしょうかね、
はなから子供たちはこんなリクエストしてこない。
言ってくるのは口しか出して来ない親、
大抵そうと相場が決まっています(苦笑)

正直に言うと
フォトショップでもライトルームでも
直せんもんは直せんのです。
良い写真というのは
もう構成の段階から良いのですから。

私の場合、
アイスホッケーの試合中は、
人が被写体になるフォトセッションです。
当然のことなのだけれど、
「良い写真が欲しい」
とリクエストしてくるなら、
私からの基本的交換条件は
「まずプレイヤーが自分の力を出し切ること」
です。

これ、ほんっとに声を大にして言いたい!
当たり前に聞こえるかもしれないけど
分かってない人が多過ぎます。

トップスピードの子は着氷しているスケートの角度も違うし
ジャージのぶれ方も臨場感に溢れ出ています。
ネットを守り抜こうとすればバトルも壮絶です。
表情はマジ、
喜びも悔しさも全部100%。
なーなーとやっている子とは
カラダから溢れ出て来る表現が
明らかに違う次元なんです。

当然ながら
被写体のこの温度差に
写真家のウデは無関係です。
撮り手は
その瞬間を残す手段なだけであり、
その瞬間を作り出しているのは
被写体自身です。

ちなみに毎シーズン選抜があるようなトップチームの場合、
プレイヤーたちの各々のスキルの差はほんのちょっと。
調子の良い子や全力の子が被写体であれば、
彼らの力を出し切っている仕上がりに自然となるため、
表現豊かな作品になります。

ここでみなさんにも想像してもらいたいんですが、
なーなーでやっている子が被写体の写真と、
全力の子が被写体の写真、
両方が同じひとつのフォルダーに入って
同時にチームに出回った場合、
どちらのほうが良い写真に見えると思いますか?
写真を並べ替えることぐらいで
誤魔化せると思います?

「良い写真、撮って!」
と言えるだけのセンスアップ、
自己改善のための気付き、、、

私も魅せてもらえるよう、
その瞬間を捕らえられるように、、、

❤お互いに大事に努力していきましょうね❤